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街コンビジネス、運営者が明かす裏側「利益率を左右するのは料理代」「女性の参加費が安すぎるとトラブルも」

 また、屋外だからこそ“人目に晒される”というデメリットもある。

「男性はさほど気にしない方が多いのですが、女性の中には『あの集団は婚活パーティをしている』という目線で見られることに耐えられないという方もいます。他の事業者の話ですが、とある人気スポットで趣味コンを開催していたら、『あの人たち、婚活してる!』って指をさされて言われたことがあるそうです。現場で主催者が『それではここで、シャッフルしましょう』と言ったことで、周囲の人にバレバレになってしまい、参加者の女性が肩身を狭い思いをして後からクレームになったと聞きました」

 アウトドアコンもメリットばかりではないというのが実際のところである。婚活という真剣勝負の場だからこそのクレーム対応、事業者が増えたことによる価格競争、常に新しい情報に敏感でなければ見向きもされなくなる。高額を稼げるチャンスもある婚活ビジネスだが、決して楽して儲けられるものではないようだ。

 最後に、これから流行りそうな○○コンが「はしご酒コン」だという。

「コロナ禍への過剰な恐怖が落ち着きを見せ始めている今秋は、週末ともなると街に人が溢れています。ここ数年では見られなかった街の姿ですよね。そんな中で、目下注目されているのが『はしご酒』です。

 渋谷や恵比寿など、いろんな街に“横丁”ができていますよね。そこで次々とはしごしながら、安くみんなで飲むのが『はしご酒コン』です。

 お客さんも、行ってみたいけれど1人ではちょっと……という人が集まってきています。毎週参加する常連さんもいますし、男同士で仲良くなって朝まで飲んだという人もいます。出会いにガツガツしないで、横丁の雰囲気を楽しみながらワイワイやるのがいいという声が多いですね」

 婚活・街コンビジネスも時流に合わせて変わりつつあるようだ。

【プロフィール】
三輪賢治(みわ・けんじ)/ノマドマーケティング株式会社代表取締役。1981年、愛知県生まれ。慶應義塾大学在学中から出会のイベントを企画、実行する。数々のカップリングを成功させ、出会の仕事の面白さを実感する。大学卒業後、一般企業に就職。インターネットでの出会いに未来を感じ、独学でホームページの制作・運用を学ぶ。アフター5と休日のサイドワークとして街コン・婚活サイト「e-venz」を2009年に立ち上げる。同サイトが人気となり、2014年に起業。出会いイベントのプラットフォームサイト、オウンドメディアの先駆けとして、新しい出会いの形や情報を提供し続けている。著書に『婚活ビジネスの教科書』『AI婚活』がある。「e-venz」https://e-venz.com

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