なるべく節約生活を心がけようと思っていても、長く生きていれば一度や二度はあるのが、「お金をドブに捨てる」ような経験。それを肥やしに出来るか、似たような経験を繰り返すかが、人生の大きな分かれ目となるだろうが、一口に「ドブ」と言っても、その内容は千差万別だ。人はどんな時、お金をドブに捨てたと感じるのだろうか。そのリアルな声を聞いてみた。
まず、“王道”といっても良いのがダイエット関連。20代の頃から、7キロほど増えた体重がなかなか戻らないと悩むHさん(パート・30代/女性)はいう。
「食べ物、運動、『飲むだけ』『着るだけ』『○分間で』など、とにかくあらゆるダイエットというダイエットをしてきました。本だけでも数十冊、サプリメント、健康器具、ヨガ、ジム……計算したことはありませんが、人生で200万~300万円は費やしたはずです。
友人には『それだけ投資してきたから、そのぐらいで済んでいるのよ』と言われますが、それならダイエットに投じたお金で旅行でも行けば良かったと思うばかり。ムダだと分かってるはずなんですけど、新しいダイエットが出ると飛びついてしまいます」(Hさん)
こうなると“金ドブ”というよりは、もはやダイエットが趣味といった方が良いのかも。
そして、ダイエットと並ぶ“鉄板”がギャンブルだが、こちらはケタが違ってくる。10代の頃からせっせとパチンコ屋に通ってきたIさん(会社員・40代/男性)は、パチンコ屋にいくら投じたか「考えたくない」という。
「10代の頃から、趣味といえばパチンコ。週に2回、年100回として、平均すると1回あたり5000円ぐらいのマイナスなので、年50万円、通算で1500万円くらい負けてると思います。パチンコ友達とはよく、『(パチンコ屋の)ウォシュレットが新しくなったろ? オレが払ったんだよ』『入り口の柱はオレが建てたんだよ』なんて冗談を話していますが、まぁバカですよね」(Iさん)
本人が納得ずくなら金ドブではないかもしれないが、客観的に見ればムダの極みだ。