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定年後にやってはいけない投資「10分の1になっても不思議ではない」米国株のリスク

米国株投資のリスクとは(イメージ)

米国株投資のリスクとは(イメージ)

 蓄えた老後資金を減らさぬよう、日々の生活の中で、さまざまな節約を実践している人も多いだろう。さらに、定年になり退職金を受け取ると、銀行や証券会社などからさまざまな投資話が舞い込んでくる。だが、甘い言葉には罠がある。経済ジャーナリストの荻原博子さんが言う。

「定年まで一生懸命働いてきて、あまり投資のことを考えていなかった人はカモにされやすいので、投資はできるだけやめた方がいい」

 実際、愛知県在住の女性・Aさん(58才)の場合、夫が定年と同時に退職金を投資して老後資金を増やすと言い出した。

「会社員時代の同期に誘われて勉強会に参加し、がぜんやる気になってしまったようです。“貯金しても金利はゼロだけど、不動産投資なら利回りが10%もある”と言いますが、失敗したら私たちの老後はどうなるのか。不安でなりません」

 荻原さんが言う。

「アパート投資など、自分が理解できない投資は絶対にやめた方がいい。すすめられるのは築年数が古い物件が多く、利回り10%と言われても数年後には価値がなくなり、修繕費など追加の投資がかさんで大変なことになります。そもそも銀行など金融機関がすすめてくるのは、高い手数料を取るため。決して善意ではないことを心得ておいてください」

米国株投資に2つの大きなリスク

 経済アナリストの森永卓郎さんがいま、いちばんやってはいけないと話すのは米国株への投資だ。

「米国株には2つの大きなリスクがあります。1つは暴落リスク。1929年、ニューヨークの株の暴落は2年10か月続き、最終的に90%も値下がりしました。いまの米国株は1920年代以上のバブルが来ていると思うので、いつ株価が10分の1になっても不思議ではない。

 さらにいまの円安は明らかに異常。来年には1ドル=100円ぐらいになることも充分考えられます。若い人なら暴落しても株価が戻るのを長期的に待てばいいですが、高齢者はそうはいきません」(森永さん)

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