表は坂本氏が挙げた注目の高配当銘柄だ。
30年で150万円
坂本氏はまず「内需型」に注目する。
「内需型企業の多くは、景気が多少冷え込んでも国内で継続的に稼いでいけるため財務状況もよく、大きく株価が下落する心配が少ない。
たとえば建築・土木を総合展開する大手ゼネコンの『ピーエス三菱』(予想配当利回り4.96%)は、政府が進める国土強靱化基本計画や高度成長期に建設されたインフラの補修事業などで安定的に受注が見込まれる企業です。同じくインフラ事業を担う『中電工』(予想配当利回り4.97%)も、国土強靱化基本計画に関わっているため安定的な高配当が望めるでしょう」
そのほか、「パイオラックス」(予想配当利回り5.54%)や「TOYO TIRE」(予想配当利回り5.19%)などの自動車関連銘柄も「今後、コロナ後の挽回生産の影響で安定した高配当が期待できる」(坂本氏)という。
また長期保有で配当利益を狙うなら、これまでの配当実績を評価することも重要だ。
「倉庫最大手の『三井倉庫ホールディングス』(予想配当利回り5.06%)は、2017年3月期に234億円の最終赤字に転落しましたが、抜本的な収益力の改善に取り組んだことで2023年3月期は増配の見込みです。実現すれば5期連続の増配となります。
樹脂加工に強みを持つ『森六ホールディングス』も予想配当利回りが5.68%と高く、2018年3月期以来、高配当を維持しています」(同前)