投資情報会社・フィスコが12月5日~12月9日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は下げ渋りか。米国経済の大幅な減速を想定して米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げペースの減速を計画しているとの見方が広がっており、目先的にリスク選好的なドル買い・円売りは抑制される見込み。ただ、インフレ高進を抑止するための利上げは来年1月も行われる可能性は高いため、ドルは売りづらい展開となりそうだ。
今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では、市場参加者の大半が0.50ポイントの利上げを想定しており、利上げ幅縮小が予想されるものの、直近発表の経済指標はインフレ率の高止まりを示唆するものが多い。インフレの絶対水準は低下しているものの、NY連銀のウィリアムズ総裁は「インフレは過剰に高過ぎる」、「インフレ2%達成には数年かかる」と指摘しており、近い将来における利上げ停止の可能性は低いとみられる。日米金利差のさらなる拡大が予想されていることはドル・円相場に対する支援材料となりそうだ。
【米・11月ISM非製造業景況指数】(5日発表予定)
5日発表の米11月ISM非製造業景況指数は53.7と、前月の54.4から伸びが鈍化する見通し。ただ、好不況の境目である50を上回る水準を維持できれば減速懸念による金利安・ドル安を回避しそうだ。
【米・11月生産者物価指数(PPI)】(9日発表予定)
9日発表の11月PPIは10月実績を下回る見通し。13日の消費者物価指数(CPI)の前哨戦とみられ、インフレのピークアウトの見方から金利安・ドル安の要因に。