老後資産を増やしたいと考えた時に選択肢になるのが、株式への投資だ。現在、岸田政権が「NISA(少額投資非課税制度)」の大幅拡充を図っており、追い風を受けている。日本金融経済研究所代表理事の馬渕磨理子氏が言う。
「低金利かつ物価高という時代に『資産寿命』を延ばすには金融資産を現金だけでなく株式の形でも保有することが不可欠です。経験がない方でも“持っているだけで長期的・安定的な収入を得られる”いわゆるインカムゲインを狙って投資していくのがよいでしょう」
まず検討したいのが高配当銘柄だ。ほぼゼロ金利の銀行預金だけではインフレによりお金の価値は目減りするばかりだが、株式であれば配当利回りが年3~7%程度のものもあり、物価高に抗う一助となり得る。足元の家計不安への対策として有効なわけだ。
別掲表では、馬渕氏をはじめ5人の投資のプロが、長く付き合える投資先として選んだ銘柄を一覧で示した。
馬渕氏が注目するのは、配当や業績が安定している銘柄だ。
「配当利回りが6%台の伯東や5%近いエクシオグループは6期連続の増収など、業績が堅調で連続増配となっています。利回りだけにとらわれず、好業績に裏打ちされた高配当銘柄に目を向けるようにしましょう」