洗濯用の洗剤にも様々な種類がある。インフォニアが2022年2月に発表した「洗濯洗剤の利用調査」(10~70代男女8891回答)によると、現在使用している洗濯洗剤は液体が68.59%、粉末が19.26%、ジェルが6.99%。洗濯用洗剤の主流は液体タイプになっているようだが、いまでも粉末洗剤を選ぶ人たちは一定数いる。水に溶けやすくすすぎも楽な液体洗剤のメリットは理解しつつも、粉末洗剤を使う理由はなにか。「洗剤は粉末がいい」という人たちに、液体洗剤にはないその魅力を語ってもらった。
粉末洗剤は弱アルカリ性
メーカーに勤務する20代男性・Aさんは、一人暮らしを始めたころは、液体洗剤を使っていたが、現在は粉末洗剤を使用している。汗や皮脂のにおいが気になったからだという。
「一人暮らしだと、毎日ではなく土日にまとめて洗濯するようなスタイルになりがち。そうすると、衣類ににおいがしみついて定着してしまったのか、洗濯後もにおいや汚れが落ちにくいことがあり困っていました。香りでごまかされているというか、根本のにおいが取れない感じでした。特に部屋干しした時は最悪。タオルなんてもう一度、洗いたいくらいでした」
においに悩まされていたAさんが、ネットでさまざまな情報を集める中で出会ったのが粉末洗剤だった。
「液体洗剤は中性のものも多いんですけど、粉末洗剤は弱アルカリ性。皮脂汚れは酸性なので、粉末のほうがにおいが中和されやすいことを知りました。確かに中性の液体洗剤から粉末洗剤に代えてからは、以前よりもにおいが取れているように実感できます。最近は、より効果が期待できる漂白剤成分が配合されているものを選ぶようにしています。
ただ、液体洗剤に比べて、粉末洗剤は取り扱いが難しいところもある。洗剤が溶けず、衣類に大量に付着したことや、洗剤自体が湿気を吸って固まってしまったことがありました。だから、液体を選ぶ人の気持ちもわかります。すすぎも楽ですしね」(Aさん)