Bさんは性別ではなく、純粋に役職階級や社歴で会費を変えるべきだと主張する。
「会社なんだから、社歴が浅く給料も低い新人は安く、社歴が長かったり役職がついている人は多めに払うのが普通ではないですか? このままの慣習が続くなら、男側の出席率はどんどん下がっていくでしょう。そりゃ、飲み会離れにもなりますよ」(Bさん)
女性の派遣社員はタダ、男性は派遣でも正社員と同額
30代男性・Cさん(IT企業勤務)は、前の職場のIT企業で派遣社員として働いていた頃、女性は雇用形態によって飲み会の会費が変わっていたのに、男性には配慮がなかったというエピソードを明かす。
「男性社員は会費8000円という一番高い設定で、次に女性正社員が4000円、派遣女性は“タダ”でした。僕が『派遣の男性はいくらなのか』と尋ねると、男性は一律同じという答え。女性の派遣社員の飲み会の料金を負担するけど、男性の派遣社員には男性社員と同額を求めるって……。派遣男性の価格を設定していない時点で、僕には飲み会に来てほしくない意図を察したので、僕は飲み会には行きませんでした」(Cさん)
一方で、「幹事になった時、男女一律の価格設定にしたことがある」という30代男性・Dさん(金融機関勤務)は、「ケチ扱いされた」と苦笑する。
「女性側からも、男性側からも、ケチだと言われました(笑)。同期の男性からは、『お前はセコい』とか、先輩女性からは『女の子に同じ額支払わせるの? 引くわ~』と。でも、職場の飲み会なんて、ケチでいいやと思って押し切りました。『性別による傾斜配分はありません!』という文化を作っていくのも大事だと思います」(Dさん)
建前では男女平等でも、実際には男性が多く支払わなければならないシーンが多い現実に、複雑な思いを抱いている男性たちは少なくないようだ。(了)