誰もが憧れる「お金持ち」。一体どうやったら裕福になれるのか──そんな切実な願いに近づくためには、まずはお金持ちの実態を知るのが近道だ。
「一流の人やお金持ちは宝くじを買いません」とは、データ分析・活用コンサルタントのサトウマイさんだ。
「そもそもお金を貯めることを考えれば、ギャンブルは避けた方が賢明です。しかし、還元率(支払った金額に対して戻ってくる割合)の高いギャンブルというのもあります。それは、自分で考えて決められ、選択肢や戦略がたくさんあるもの。たとえば、カジノでのゲームや競馬などです。勘ではなくデータの蓄積や分析で勝ちを得るものは、まだ還元率が高いと言えます。
一方宝くじは、買うか買わないか、選択肢が2つしかなく、運のみがものをいう。だから、還元率が低いんです」(サトウさん・以下同)
お金持ちになるのに大切なのは、一発逆転は狙わないことだという。
「統計学的には、目先の利益に一喜一憂せず、長期的に勝とうとする姿勢が財をもたらすことがわかっています」
お金持ちが実践している生活習慣
財は1日にしてならず。以下、お金持ちたちが実践している習慣とその理由を、統計学視点で紹介しよう。
■宝くじは買わない=還元率が低いから
「宝くじの還元率を計算すると50%以下。これは理論上の平均値で、実際の還元率は20~30%程度でしょう。それよりも還元率が高いギャンブルを戦略的に行う方が、勝ち目があります」
■開運グッズは買わない=有効性を証明できないから
「宝くじが当たるなどの非日常的な経験をしたときに人は、普段と異なる行動をしていないか考えます。そして、その行動と結果を結びつけ、“○○をすれば金運が上がる”と思い込みます。しかし、開運グッズを買ったことと幸運な経験の因果関係は実証できないので、統計学上では開運グッズの効果はないと考えられます」