世界中の株式に分散投資するもの1本でもOK
口座を開設できたら、投資対象になる商品を選ぶ。ポイントは、何といっても手数料の安さ。運用益が非課税なのだから、取り分を少しでも増やすためには手数料が安いほどお得なのは言うまでもない。
「運用手数料、つまり『信託報酬』が安いものを選ぶといいでしょう。かつ、その商品がどれだけお金を集めているかを表す『純資産総額』が高いものもいい」(風呂内さん)
頼藤さんは「ニッセイ・インデックス・バランスファンド(4資産均等型)」など、国内外の株式だけでなく、債券も組み込んだ商品をすすめる。
「株と債券は逆の値動きになる傾向があるため、こうした商品はリスク分散につながります。長期で増やすためには、いくつも銘柄を買わずに、これと思った1本で、たとえ値下がりしても淡々と買い続けることが重要。投資しているのを忘れるくらい“ほったらかし”にするのがちょうどいいのです」(頼藤さん)
いずれにせよ、リスクを分散するためには「日本」「米国」「アジア」などと特定の地域に限定した銘柄ではなく、世界中の株式などに幅広く分散しているものを選びたい。『ほったらかし投資術』著者で経済評論家の山崎元さんは、こう話す。
「基本は、インデックス投資信託の中でも、日本を含む全世界の株式に分散投資する『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』1本でいい。信託報酬も年0.1%程度と安い。ただし、これはネット証券でしか取り扱いがありません。対面型の金融機関を利用するなら『eMAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信』というETFもおすすめです」