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動物を飼育せず大豆も使わない「培養肉」 成長ホルモン使用を懸念する声も

EUが成長ホルモン使用を禁止している理由

 培養肉で使われる成長ホルモンには、初潮が早く来るなど健康に危険を及ぼす可能性が指摘されている。

「EUが家畜への成長ホルモンの使用を禁じているのは、人体への明確なリスクがあるからです。1996年に成長ホルモンを禁止し、その後、家畜に使われる成長ホルモン6種類に“免疫的、神経生物学的、免疫毒性的、遺伝毒性的、発がん性的な効果がある”という科学者からの報告を受け2003年に、使用禁止に科学的根拠を加えました」(羽生さん)

 EUでは域内での成長ホルモンの使用も、使用された食肉の輸入もすべて禁止されている。日本でも成長ホルモンの使用は家畜の病気治療に限られているが、現実には成長ホルモンは“身近”な存在だと垣田さんは言う。

「成長ホルモンを使用しているアメリカ牛やオーストラリア牛は輸入されているので、日本はまさにダブルスタンダード。もしどうしてもアメリカ産かオーストラリア産の牛肉を買わなければいけないとしたら、私ならオーストラリア産を選びます。オーストラリアは成長ホルモン未使用の牛肉も日本に向けて一定の割合で輸出していますが、アメリカ産は日本のことなど気にしていないため、よりリスクが高いからです」

※女性セブン2023年2月23日号

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