安定的に配当を出す企業に投資し、配当を得ることを目的とした配当株投資。実際にどのような銘柄を選んでいけばよいだろうか。新刊『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』が話題の投資家・配当太郎氏が業種に着目して解説する。
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配当株投資で最も重要なポイントとなる「どの企業の株を所有すればいいか?」について、詳しくお伝えしていきます。
そのベースとなるのは、「安定的に利益を生み出して、その一部を配当金として継続的に株主に還元している企業」となりますが、金額の差はあるものの、この条件を満たす企業は数多く存在します。その中から、配当株投資の対象に相応しい企業を選ぶ際の「基準」を紹介します。
まず注目したいのが、「参入障壁が高い企業」に投資するということです。参入障壁が高いとは、その業界に新規参入したいと考える企業にとって、参入の妨げとなるような障害が大きく立ちふさがっている状態を指します。
参入障壁には、大きく分けて3つの要因があります。
・既存企業に優位性(規模の経済性、ブランド力、技術力)がある
・法律的な規制がある
・著しく商品の差別化が図られている
参入障壁が高いということは、他の企業の参入が難しくなるため、毎年しっかりと
利益を出している企業ということになります。
こうした参入障壁が高い業界の代表格は、次の4業種と考えています。
【1】「銀行・金融」
【2】「商社」
【3】「保険」
【4】「通信キャリア」
銀行業界はメガバンクを中心に圧倒的な存在感を示しており、商社や保険業界に関
しても同じような状況になっています。