投資情報会社・フィスコが2月20日~2月24日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米インフレの再上昇への見方から、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ長期化観測でドル買いが入りやすい。また、日本銀行は現行の金融緩和策を当面維持することが見込まれ、円売り基調も続く。2月14日に発表された米消費者物価指数(CPI)と16日発表の生産者物価指数(PPI)は伸びが鈍化したが、予想を上回った。
市場では早期利上げ休止と年内の利下げに思惑が広がっていたが、直近のインフレ指数が前回を上回るケースが目立つ。今週発表の米1月PCEコア価格指数は前年比+4.3%と、12月実績を下回る見通しだが、市場予想を上回った場合、インフレ鎮静化の流れが逆戻りする可能性もある。そうした観点から、FRBのタカ派姿勢をにらんだ金利高・ドル高は継続しそうだ。ドル円は1月6日に付けた年初来高値134円77銭を17日時点で上回っており、新たなドル買い材料が提供された場合、1ドル=135円を超えて一段高となる可能性がある。
なお、次期日銀正副総裁の人事案が国会に提示された。総裁候補の植田和男元審議委員は黒田東彦総裁の緩和路線を当面維持するとみられ、現時点では円安方向に振れている。ただ、年後半以降には金融緩和策の修正に動き始めるとの見方もあるため、金融政策などについての植田氏の発言には注意が必要か。
【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(22日公表予定)
FRBは22日、直近開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表する。インフレ鎮静化の観測が後退するなか、タカ派的なトーンならドル買い材料に。
【米・1月PCEコア価格指数】(24日発表予定)
24日発表の米1月PCEコア価格指数は前年比+4.3%と、前月の+4.4%を下回る見通し。ただ、市場予想を上回り、インフレ鎮静化の流れが変わるとの見方が広がれば、再び金利高・ドル高の基調に振れやすい。