投資情報会社・フィスコが2月27日~3月3日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米国のインフレの再上昇への思惑から、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ長期化を想定したドル買いが入りやすい。また、日本銀行による金融緩和政策の継続も見込まれ、リスク選好的な米ドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。1月31日-2月1日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅は0.25ptに縮小されたが、2月22日に公表された同会合の議事要旨では複数の当局者が0.50ptを支持していたことが分かった。FEDウォッチでは、3月の会合に向け0.5pt利上げ予想が増えている。
今週発表される2月消費者信頼感指数や2月ISM製造業景況感指数など経済指標が市場予想を上回った場合、FRBによる利上げ長期化の方針を後押しする材料となり、金利高・ドル高の基調を強めそうだ。米10年債利回りが一段と上昇した場合、136円台回復が見込まれる。
一方、次期日本銀行総裁人事で植田和男元審議委員の発言内容が注目されるなか、現行の金融緩和策について適切との見方を伝えており、緩和政策を維持する可能性が示された。ただ、イールドカーブ・コントロール(YCC)について「基調的な物価見通しが一段と改善していく姿になっていけば、正常化方向での見直しを考えざるを得ない」と指摘している。
【米・2月消費者信頼感指数】(28日発表予定)
28日発表の米2月消費者信頼感指数は108.4と、1月の107.1を上回る見通し。市場予想とおおむね一致すれば、景気回復を背景にFRBによる金融引き締め長期化への思惑が広がり、金利高・ドル高の手がかりになりやすい。
【米・2月ISM製造業景況指数】(3月1日発表予定)
3月1日発表の米2月ISM製造業景況指数は47.7と、前月の47.4から小幅に上昇する見通し。米国経済の先行きに不透明感が和らげば、金利高・ドル高の要因になりやすい。