好きなアニメやアイドル、タレント、スポーツ選手などを応援する“推し活”。月に何万円ものお金をかける猛者も少なくないが、一方で“お金を使わない”推し活にこだわる人たちもいる。そうした人たちは、「お金をかけないからといって、推しへの愛情が薄いわけじゃない」と言う。お金をかけないで、どうやって推し活を楽しんでいるのか、リアルな声を集めた。
都内在住の会社員・Aさん(40代男性)は、子供の頃からアニメ好きで、現在も毎日アニメを観る生活を続けている。
「10代の頃から今に至るまで、地上波で放送されているアニメは毎シーズン、ほぼ全作品を録画して観ています。今は一人暮らしで、仕事から帰ってきた夜、録画しておいたアニメを観るんですが、それだけで結構な時間がかかります。ネットで無料配信されているアニメがあれば、それを観ることもありますが、有料サブスクには入っておらず、基本的にお金はかけません」(Aさん)
推しのキャラクターグッズを熱心に買い集めるアニメファンも少なくないが、Aさんはグッズには「まったく興味がない」という。
「私が観たいのはアニメであって、グッズやフィギュアにはまったく興味がない。飲料や菓子を買った時に、おまけでグッズをもらうことはありますが、別にそれがほしいわけではないので、アニメ好きの友人にあげることが多いです。
DVDやブルーレイも買いませんが、録画したアニメを保存したいと思うことはたまにあるので、お金をかけるのは録画用のブルーレイディスクくらいです」(Aさん)
メディアに出ているアイドルが好き
乃木坂46、櫻坂46、日向坂46の“坂道シリーズ”のファンだという、神奈川県在住の会社員・Bさん(30代男性)は、メンバーが出演するテレビやラジオの番組を隈なくチェックする日々を送っている。
「僕は坂道シリーズの“箱推し”で、3グループ全部のメンバーが出演しているテレビ番組やラジオ番組をできる限りチェックしています。レギュラー番組だけでなく、ゲスト出演する番組も多いので、毎日公式サイトでスケジュールをチェックして、予約録画をするという感じ。あとからTVerでチェックすることも多いですね。
ラジオについては、地方局の番組を聞くには、『ラジコ(radiko)』の有料会員になる必要があるので、そこに月額385円を払っています。メディアでのメンバーの発言を分析するファンのSNSをチェックするのも忙しい。僕はファンクラブにも入っていないし、CDも買ってない。ちゃんとお金を払っているのは、ラジコくらいです」(Bさん)