さまざまなものが値上げされるなか、「推し活」の費用を負担に感じる人たちもいる。エイチームフィナジーが2023年1月に発表した「推し活にかけるお金と節約に関する意識調査」(15歳以上75歳未満の男女約450名を対象)によると、約4割の人が推し活による出費を負担に感じていると回答。これまで推し活費用は“聖域”としてきた人たちも、家計が苦しいなかで、どうやりくりするか頭を悩ませているようだ。推し活費用にメスを入れ、コストを削減したという人たちに話を聞いた。
アパレル系企業に勤務する20代女性・Aさんは、「推し活」費用捻出のため、本業以外にも副業でも収入を得るなどしてがんばっていたが、あるとき過労で体調を崩した。
「寝不足などの過労がたたって、会社を休んだことがあったんです。そのときに、自分自身の体調がよくないと、推し活も思うようにできなくなってしまうな、としみじみ思ったんです。推し活は心の支えだったはずなのに、そのために『お金を稼がないといけない』と考えるようになって、いつの間にか負担になっていたのかもしれません」(Aさん)
体のことを考え、副業をやめることにしたAさん。推し活を卒業することも考えたが、そうではなく、お金のかけ方を見直すことにした。
「推しのアイドル4グループのうち、1グループはこれまで通り、公式グッズも買うし遠征ありで応援。残りの3グループは、主に配信やライブビューイングを活用、公式グッズ購入は見送るけど、推しの出演CMの商品や企業コラボグッズはなるべく買うという感じです」(Aさん)