日経平均史上最高値から35年、再び高騰を続ける日本の株式市場。なかでもとりわけ有望なテーマは何か。その答えは「半導体」だろう。
家電製品やスマホ、パソコンなどあらゆる機器になくてはならない半導体は「産業のコメ」といわれるが、その役割が加速度的に膨らんでいる。
グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が解説する。
「半導体が脚光を浴びる起爆剤となったのが、チャットGPTなど生成AIの台頭です。AIが膨大なデータを処理するために高性能な半導体の需要が急増し、今後はAIがPCやスマホ、自動車、家電製品、店舗、オフィス、家などあらゆるモノに入り込んでいくため、それを支える半導体の需要はまだまだ拡大が見込めます」
カブ知恵代表の藤井英敏氏は「米中対立による覇権争いも日本にとって追い風」という。
「高性能半導体の覇権争いが激化し、米国を中心とする西側では、日本を半導体産業の集積地にする動きが高まっています。日本は半導体製造に欠かせない部材を数多く手がけており、その役割がますます大きくなるのは間違いない」
具体的にどんな銘柄に注目すればいいのか。まず、藤井、戸松の両氏が揃って挙げるのが、「日本の半導体関連銘柄の王様」ともいわれる東京エレクトロンだ。
「半導体の表面を加工するエッチングにおいて、同社は『クライオエッチング』という革新的な技術を開発したが、まだ市場浸透度は低く、これから大化けする可能性が高い」(藤井氏)