不動産経済研究所が発表した2023年の新築マンションの平均価格は、東京23区が1億1483万円で、初めて1億円を突破。全国平均も5911万円と前年より15.4%上昇し、7年連続で過去最高を更新中だ。
「いま、新築マンションは価格高騰に拍車がかかっていて手が出しづらい状況です。そのため、中古マンションの需要も高まっています。マンションを売りたいと思っている人にとっては買い手が見つかりやすいですが、買いたい人にとっては新築も中古も厳しい状況と言えます」
とは、不動産コンサルタントの後藤一仁さんだ(「」内以下同)。
新築の一戸建てを考える手も
そんな中、いま狙い目なのが新築戸建てだという。
「2022~2023年頃をピークに、新築戸建ての売れ行きが低迷。郊外を中心に建て売りの新築戸建てが余っている状態で、価格が下落しています。一生同じ家に住みたいと考えている人にとっては好機です」
不動産としての資産価値は、土地の価格と建物の価格で決まるが、戸建ての場合、建物の価値は目減りし、木造住宅の場合は築22~25年でエリアによりほぼゼロになる。戸建てを選ぶ際、そこは割り切ること。ゼロになるのが嫌なら、土地代が高いところを選ぼう。
【プロフィール】
後藤一仁(ごとう・かずひと)さん/不動産コン サルタント。国土交通大臣登録証明事業・公認不動産コンサルティングマスター。宅地建物取引士。フェスタコーポレーション代表取締役。35年間顧客と接し、第一線での不動産実務全般に携わる。著書に『マンションを買うなら60平米にしなさい』(ダイヤモンド社)など。
※女性セブン2024年7月4日号