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高配当株・増配株投資で資産1.8億円を築き早期リタイアした投資家・おけいどん氏が明かす「老後のお金の不安をなくす“ぐうたら投資”の極意」

億り人・おけいどん氏が提唱する「ぐうたら投資」とは(イラスト:西田ヒロコ)

億り人・おけいどん氏が提唱する「ぐうたら投資」とは(イラスト:西田ヒロコ)

 今年1月にスタートした新NISA(少額投資非課税制度)により、「オルカン」(eMAXIS Slim 全世界株式)といった、全世界に分散投資する投資信託1本に積み立てるだけの「ほったらかし投資」の認知度が広まっている。オルカンは全世界にリスク分散しながら成長の見込める銘柄に幅広く投資できるため、「これ1本で十分」といった考え方もなされるが、オルカンを推奨する多くの投資情報では積み立てた後の「取り崩し方」にはほとんど言及していない。

 いつまで積み立てて、どのように取り崩していけばいいのか。取り崩し方を間違えたら老後に資産が尽きるのではないのか……。そういった悩みを解消するために、株の配当金を「じぶん年金」として受け取り続ける「ぐうたら投資」を提唱するのが、投資家のおけいどん(桶井 道)氏だ。マネー誌への執筆や投資に関する著書を多数上梓しているおけいどん氏は、高配当株・増配株への投資で資産を1.8億円に増やしている“億り人”。所有する株の配当金だけで年間240万円(2024年見込み)を稼ぎ、早期リタイアを実現した。

 リタイア後は収入が公的年金頼りになる人も少なくないが、老後資金2000万円不足問題で指摘されたように、年金収入だけでは老後に懸念が残る。おけいどん氏は「配当金でじぶん年金を作ってしまえば、老後資金の悩みはかなり解消されます」と話す。

「企業が株主に利益を還元するのが配当金で、業績や企業の考え方によって還元率はバラバラ。そのなかで配当利回りが高い、もしくは増配している銘柄を狙うのです。

 仮に新NISAの成長投資枠の上限1200万円分を使って配当利回り4%の株を保有していれば、年間48万円、月4万円を受け取れることになります。公的年金受給額は今後、インフレによって実質的に減っていく可能性が高いなか、60歳や65歳までに『公的年金+じぶん年金>生活費』の体制を整えれば無理して働かずに済み、何より心の余裕を持てます。私自身は早期リタイアした後、親の介護(父は難病、母はがんサバイバー)をしながら物書きとして第2の人生を満喫しています」(おけいどん氏)

 オルカンなどの指数に連動したインデックス投資信託の場合、少しずつ売却して生活費に充てていくにしても自分でそのペースを考える必要があるが、高配当株を上手に買い増していけば、自動的に一定額が入ってくる仕組みを構築できるという考え方だ。

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