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【日本株週間見通し】政策期待は高まらず 米国株頼みの相場展開か

先週の日経平均は週間で624.05円安

先週の日経平均は週間で624.05円安

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の10月15日~10月18日の動きを振り返りつつ、10月21日~10月25日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で624.05円安(-1.58%)の38981.75円と下落。強い米国株高を受けて、連休明けの日経平均は7月19日以来となる40000円台を一時回復した。ただ、衆議院議員選挙の公示日を迎えたことから、東京市場も政策期待が先行する選挙モード入りするかと思われたが、自民党の苦戦が相次いで報じられたことも影響し、週を通して売買代金は低迷し盛り上がりに欠ける展開となった。米国市場では、銀行株の良好な決算が影響したことで、メガバンクなどがしっかりだったが、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが2025年通期の業績予想を下方修正したことを受けて、半導体株が総じて下落。日経平均の押し下げ役となった。

 なお、10月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を2646億円買い越したほか、TOPIX先物を479億円買い越し、225先物は1810億円買い越したことから、合計4935億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を2072億円売り越すなど合計で1997億円売り越し。なお、自己は現物を1110億円と売り越した。

 日経平均は8日連続で陰線を残す珍しいチャート形状となっている。25日移動平均線が200日移動平均線を上回っていることからトレンドは悪くないが、15日の40000円台回復時にマドが空いたことで「アイランド・リバーサル」が示現。プライム市場の売買代金が4兆円を割り込むなど売買代金が低迷している状況下、15日の高値40257.34円、及び終値39910.55円は目先の上値抵抗線として意識されそうだ。

 27日に投開票を迎える衆議院選挙では、自民党が15年ぶりに単独過半数を割り込む可能性が指摘されている。また、石破内閣の発足後初の支持率が28%と2000年以降で過去最低となるなど厳しい情勢が伝わっていることで、政策期待感などは高まりにくく「選挙は買い」のムードは感じられない。政権の安定化が難しい状況となれば、2024年の日本株を支えた「企業による自社株買い」「NISAを通じた個人投資家の買い」「外国人投資家による買い」の一角である「外国人投資家による買い」が期待できなくなる。売りに回る可能性もあることで、選挙結果を見極めたいとするムードは今週も強まるだろう。

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