昨今、中高生、大学生だけでなく、小学生までTwitterやInstagramのアカウントを持っている子どもも珍しくないという。そうしたSNSユーザーの低年齢化に伴い、若者のネットリテラシーについての議論が俎上に上がることも増えている。特に最近では様々なSNSサービスが登場しており、あらゆるサービスを使って「自分の個人情報を垂れ流している」若者も多数存在する。
都内の大学で情報学を教えている男性教員・Aさん(30歳)は、ここ数年の大学生のネットリテラシーが著しく低下していることに危機感をおぼえているという。
「彼らは思ったこと、感じたことなど、その瞬間の感情をすぐにTwitterやInstagramに書き込んでしまいます。『これはアップすべきか?』『このキーワードは検索されるかもしれない』などと一考しない傾向にあるようです。匿名掲示板などを同時代に利用した経験もなく、いきなりSNSからネット生活がスタートしているので、よくも悪くも『ネットは怖いもの』というイメージがない世代なのだと思います」
具体的にはSNSにどんなことが書き込まれているのか。Aさんが続ける。
「講義の内容や、講義の盗撮写真をTwitterに上げる学生、教員の悪口を書き込む学生はザラです。またTwitterのプロフィール欄に『◯◯小学校/○○中学校/◯◯高校/◯◯大学文学部3年/◯◯ゼミ所属/バイト先』などと、自分の顔写真とともに個人情報を晒している学生も非常に多い。また、自分は大学1年生で未成年だとプロフィールに記しておきながら、サークルの新歓コンパで飲酒している自撮りを上げている学生もいました。こういった投稿は教員もチェックしていますし、後々は就職活動でも悪影響が出ると思います」