新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続く毎日。これまであまり利用してこなかったネットを使ってみようという人が増えている。パソコンでメールやネット検索はしているものの、買い物をした経験がなかったA氏(70・自営業)は、今回の買い占め騒動をきっかけに初めてネットショッピングに挑戦することになった。
「トイレットペーパーがなくなって息子夫婦が困っているという話を妻から聞いた。私の家でもそろそろなくなりそうだったし、息子や妻のために一肌脱ごうと初めてネットで買い物をしてみることにしました。
大手の通販サイトはどこも品切れだったので、フリマアプリというものを見てみたところ、さっそく1つ1000円、送料無料というのを見つけ、すぐに3つ購入しました」(A氏)
ところが、A氏の家に届いたのは、3パックではなく、「3個」だけだった。
「いつもドラッグストアで12個入りのパックを買っていたので、自分で勝手にそう思い込み、ちゃんと確認していなかったんでしょうね。まさか1個1000円もするなんて思ってもいなかったし……。
妻には『1パック1000円だった』と言ってしまっていたので、さんざん叱られましたよ。息子たちには『地元ではこれしか手に入らなかった』といって、2個送りました」
A氏はその翌日、隣町の大型スーパーに朝から並ぶ羽目になったという。
※週刊ポスト2020年4月17日号