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飲食店関係者がコロナ禍で気づいた「無駄だった慣習」の数々

コロナ禍で気づかされたことは多いようで(イメージ)

コロナ禍で気づかされたことは多いようで(イメージ)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、計り知れないダメージを受けたのが飲食店。飲食業界は元々、開業3年で7割の店が潰れると言われる厳しい業界だが、今回の騒動を機に、“実は無駄だった慣習”に気づいた経営者・店員たちも多かったようだ。

案外いらなかったBGM

 近畿地方で夫と共にハンバーガーショップを経営するKさん(40代女性)はいう。

「主人も私も音楽が大好きで、これまで店ではいつもBGMとしてロックを流していました。ただ、常時マスクをするようになると、声が通りにくくなるため、音楽のボリュームは徐々に下がり、ついに音楽を掛けるのは止めました。

 以前、客の回転が早くなると聞いて、ランチタイムにアップテンポの曲を掛けてみたこともありましたが、効果があったかどうかは分からなかったですし、店で音楽を掛けるとJASRACにお金を払わなければいけません。何より主人も私も忙しくて、音楽なんてまったく聞いていなかったので、コロナが落ち着いても、もう店で音楽は掛けないと思います(Kさん)

崩れた“子連れNG”ルール

 東京都足立区のある居酒屋では、頑固だった店主が方針転換した。店員のYさん(40代男性)はいう。

「ウチの店は長年、店主の『飲み屋は子どもが来るところじゃない』という主張で、子連れお断りでした。しかしコロナで客が激減したので、店の前で持ち帰り販売を始めたところ、購入者の中から子連れでお店に見える方が現れたのです。それは断れませんよね。客を選んでいるような状況ではなく、頑固オヤジが10年以上続けてきた“マイルール”は、あっさりなくなりました」(Yさん)

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