お得に旅行ができる「Go Toトラベル」キャンペーンが人気だ。この機を逃すまいと毎週のように旅行の計画を立てたある20代OLは、毎日ウキウキと過ごしていたが、ある日を境に、気分はどん底に突き落とされたという。いったい彼女に何が起こったのか。フリーライターの吉田みく氏が話を聞いた。
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「楽しいはずの旅行で悩むとは……。誤算ですよ」──そう嘆息する都内在住の化粧品販売員、宮永ありささん(仮名、23歳)は、友人との旅行について頭を悩ませていた。話によると、10月から東京都民が対象に加わった「Go Toトラベル」キャンペーンを利用し、お得に楽しむつもりだったそうだ。
ところが、都民が対象に加わったことでキャンペーンの利用者が想定を大きく上回り、一時、各旅行予約サイトでは割引分の予算がなくなるという事態が発生。そのため、一部ではキャンペーンの利用回数や割引金額に制限を設けたケースもあった。そうした事態を受け、国土交通省は予算の追加配分を決定。再び、旅行代金の35%割引が継続されることになった。
同キャンペーンでは、10月から旅行代金の15%相当に当たる地域共通クーポンも配布され始めた。このクーポンは旅先での買い物や食事に使うことができるので、観光地の経済活動の活発化が期待されている。
お得に旅行が楽しめる「Go Toトラベル」で、ありささんは何に悩んだというのか。
「学生時代からの友人、趣味友、会社の同僚などから『ありさちゃん、Go To使って旅行へ行こう!』という誘いが5件くらい来て、全部にOKしました。その時は、『安く行けるし、いいか』くらいでしか考えていなかったんです」(ありささん、以下同)
予約したホテル・旅館は、1泊3万円ほどする高級なものばかりだったが、キャンペーンを利用すれば実質半額で利用が可能になる。旅行を前に、ありささんは楽しみで仕方がなかったという。
「予約した時はウキウキが止まりませんでした。でも、後日会社であることを言われて……。どん底ですよ」