理想の相手を求めて登録する結婚相談所。条件によっては、なかなかいい相手に出会えないというケースも少なくないだろう。しかし、専門家に言わせてみれば、条件云々ではなく、“絶対に相手が見つからないタイプ”という人もいるという。実際に、結婚プランナーが遭遇した“ダメなお客”のエピソードを紹介する。
エピソード1「婚活デビューで調子に乗っちゃった!?」
私の運営する結婚相談所は、医師や弁護士など高収入の男性しか入会できません。その分、女性たちも「絶対に玉の輿に乗る」と、固い意志を持って入会されます。
そんな中、彼女は異質でした。豊満な胸を見られたくないのか、ダブついた服に化粧っけのない顔、白髪交じりのひっつめ髪に黒ぶち眼鏡。40才にもかかわらず、50代に見られてもおかしくない風貌でした。しかも、
「私なんて無理だと思いますが、最後のチャンスだと思って……」
などと、自信がない様子。そこで、
「まずはその服装から変えましょうよ。それじゃあ、せっかくの魅力が伝わらないわ。男性だったら、その大きな胸に魅力を感じるはずよ」
と提案。すると、
「そんな、気持ち悪い! 私は結婚にそんな関係を望んでいません。経済的に安定すれば充分なので」
と、拒否。体には触れさせないけど金だけ出させるなんて、相手に対して失礼。夫に養ってもらいたいなら、あなたも好かれる努力をしないと……と説得をし、女子アナウンサーのような上品なスタイルに変身してもらうことに。さらにコンタクトレンズにして、白髪を染めたら、一気に垢抜け、男性からのアプローチも増えていきました。真剣に結婚を希望する男性も複数現れたので、
「そろそろお相手を絞ったらいかがかしら」
と言うと、
「ダメよ。まだほかにもいい人がいるかもしれないから、まだ決められないわ」
……この一言で、「この子は無理かな」と確信。40代にして初めて訪れたモテ期を享受したいのはわかります。でも、お見合いの神様にも後ろ髪はありません。決断を迷っているうちに、本命の彼は、ほかの女性を選んでしまい、彼女は退会。でも、女としての自信はついたみたいだからよしとする?