コンビニやスーパーには、お惣菜やお弁当を温めるための電子レンジが置いてある。しかし、加熱が必要なものを除き、“あえて”温めずに冷たいまま食べる人たちがいるようだ。冷たいまま食べるより、チンして温めて食べたほうがおいしいように思うが、そうした“通念”に逆らい、そのまま食べる理由はどこにあるのだろうか。リアルな声を集めた。
IT企業で働く20代の男性・Aさんは、昔から「冷たい」ものが好きだった。最初はコンビニ弁当を買った時に温めるのが面倒だったからそのまま食べていたというが、今では「お弁当に限っていえば、温めたほうが気持ち悪い」と言う。
「コロナ前、よく職場近くのコンビニで弁当を買っていたんですが、まず温めるのが面倒だし、温めてほしくないおかずもあるのに、全部が温まってしまうのがどうしても嫌でした。そう思っていたある時、冷たいまま食べたらおかずの味が濃く感じるし、ご飯もモチモチしていておいしいと感じたんです。それ以来、コンビニ弁当は冷たいまま食べています。カレーなんかも、温めると味がよくわからなくなるんです。冷やカレー、最高です」(Aさん)
メーカーに勤める40代男性・Bさんも、冷たいままで食べるのが好きだ。最初は、「量によって電子レンジで温めるのに何分ぐらいが最適なのかよくわからない」「ラップがもったいない」ことから温めないようになった。現在はむしろ冷たい方がおいしいものが多いと思うようになったそうだ。
「個人的には、肉じゃがや筑前煮など、煮物系は冷たい方がおいしい。意外だったのは“冷めたピザ”。昔、小渕(恵三)元首相が“冷めたピザのようだ”と揶揄されていましたが、実際に食べてみると、チーズが濃厚になった感じで、なかなかイケます。実は“冷めたピザ”って、人によっては褒め言葉になるかもしれません(笑い)」(Bさん)