中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

家賃は安いが光熱費は割高 地方移住で気づいた「意外と物価が高いもの」

地方移住して意外なモノの物価の高さに驚くことも(イメージ)

地方移住して意外なモノの物価の高さに驚くことも(イメージ)

 東京と違って地方都市に住めば家賃も物価も安いから、収入が少なくても充分生活できる――。そう考える人もいるかもしれないが、実際に東京と地方の両方に住んだ経験のある人に聞くと「地方で意外と高いものあるある」が存在するのだという。昨年11月に、東京から佐賀県唐津市に移住したネットニュース編集者・中川淳一郎氏が、自身の経験をもとにリポートする。

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 先日、福岡在住のライター・A氏と会ったのですが、その時盛り上がったのが地方の物価についての話です。A氏は札幌出身で福岡在住、東京にも長く住んだ経験があり、東京の物価と地方の物価、どちらにも詳しい人です。私も昨年、唐津に移住するまで人生のほとんどを東京で過ごしてきたため、それぞれの実情は分かっています。そんな2人の意見が一致したのが、「地方の物価はなんでもかんでも安いわけじゃないよね」ということでした。

 全体的にみて地方の物価が安いのは間違いないでしょう。ところが、想定外の「高いもの」が時々あります。まず私が移住した時、家賃に関しては、東京時代の20万円強の家賃(3LDK・62平方メートル)が6万2000円(2LDK・56平方メートル)まで激減しました。広さに違いがあるし、東京時代は23区のなかでも家賃相場が高い地域だったとはいえ、相場は明らかに地方のほうが安い。もっと小さな物件なら3万~4万円台になっていたことでしょう。

 一方、東京で家を借りる時は、敷金と礼金が1か月分ずつという物件も増えていますが、現在の私の家は両方とも2か月分かかりました。あと、結局借りなかったのですが、物件選びの際に見学に行った部屋のひとつに、非常に眺望の良い4LDKがありました。おっ、これはいいな、と思ったのですが、敷金・保証金が合わせて4か月分。礼金は0で、謎の「敷引き」というのが3か月分でした。つまり最初に、7か月分+家賃1か月分+不動産手数料1か月分という9か月分を一気に払う支払う必要があったのでした。

 この「敷引き」とは何なのか。「SUUMO住宅用語大辞典」には以下のように書かれています。

〈敷引きとは、賃貸物件の賃貸借契約時に保証金から差し引かれるお金のことで、家賃の滞納分や退去時の原状回復費用として差し引かれる。ただし「敷金」と違い、まったく返金されないので注意が必要である。この「敷引き」は、関西地方の賃貸借契約における独特の商慣習である〉

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