最初の緊急事態宣言が発出されからもうすぐ1年半。在宅勤務歴が長くなったという人も少なくないだろう。それに伴い、仕事スタイルだけでなく、ライフスタイルも変化している。在宅勤務をある程度経験した人たちに、「買って良かった」「せっかく買ったけど活用できなかった」モノを聞いてみた。
IT企業に勤める30代男性・Aさんは、在宅勤務になってからというもの、必要だと思ったものを順次買いそろえてきた。
「いわゆる在宅勤務に必要だと思われる機材はまんべんなく買いました。PC以外でいえば、チェア、デスク、モニターです。特にチェアは中古でもいいのでいいものを買った方が疲れないし、仕事の効率が上がります。デスクは、偶然中古で買ったものが昇降機能があるタイプだったのですが、これはかなり便利だと思いました。座りっぱなしではなく、立ちながら仕事ができて、ちょっと健康的な気がします」(Aさん)
ただし、買ったはいいが、1か月ほどで使用しなくなったものもあったという。
「ヨガボールですね。チェアを買う前、『時々でもいいから、ヨガボールに座って仕事をすれば筋トレにもなって一石二鳥なのではないか』などと欲を出して買いましたが、まずバランスを保つほうに意識がいきすぎて、仕事に集中できませんでした(笑)。立ち上がるたびにごろごろ転がってしまうのも厄介で、結局ストレスが溜まり、すぐにインテリア化してしまいました」(Aさん)
メーカーに勤務する30代女性・Bさんは、今は出勤日が週2回ほどで残りは在宅勤務。買って良かったと感じたモノは何か。
「ノートパソコンのスタンド、プリンター、スピーカーは買って良かったです。スタンドは、友人が使っているのを見て真似したのですが、購入してから、肩こりや目の疲れが激減して大正解。プリンターは、それまで持っていなくて。コンビニにコピーするためだけに出かけるのが手間だったので購入しましたが、これも買って良かったと思います。あと、私は在宅なら音楽を聴きながら仕事をしたいので、スピーカーを買ったのですが、これも気分転換には重要で、買って良かったと思えるもののひとつです」
テレビを見る時間が増えると思ったが…
必要だと思っていたが、活用できなかったという想定外のモノもあったそうだ。
「書類が散らばりがちなので、机の上を整理するためのトレーやボックスをいくつか買いましたが、そういったトレーの上にどんどん書類が積み重なり、結局散らかっています。トレーやボックスに入れてしまうと忘れてしまいそうで、『これはすぐに使うから』みたいな感じで、どうしても出しっぱなしにしてしまうんですよね……。整理グッズがないから散らかっているのではなく、私にはそもそも片付ける習慣がないんだと気づきました」(Bさん)