2021年が終わろうとしているが、自粛生活が続いた中で、1年間、自炊を続けたという人も多かったのではないだろうか。そうした中で2021年の“おうちごはん”にかかわるヒット商品やトレンドを振り返ってみよう。
2020年にツイッターでギョーザを中心に「手抜き・手間抜き論争」を巻き起こした冷凍食品も、このコロナ禍で大躍進を遂げている。
特筆すべきは、五輪選手村でも振る舞われた『味の素 ギョーザ』。もともと18年間売り上げナンバーワンの大人気商品だが“五輪特需”でさらに注目度が高まったとされる。冷凍食品ジャーナリストの山本純子さんが言う。
「冷凍食品は、コロナ禍で新しいユーザーを多く獲得しました。これまでは主婦がお弁当づくりや夕食の一品として利用するイメージでしたが、毎日買い物にも行きづらい自粛生活で、保存がきき、かつ便利でおいしい食事として、若い世代からシニアまで間口が広がったと考えられます。
かつては“保存料がいっぱい”“栄養がない”と考えているかたが多かったのですが、その誤解も解消されつつあります。細菌が繁殖できない温度帯で保管・流通する冷凍食品は保存料が不要で、急速冷凍すれば食材の組織を壊さないので、栄養価もそのまま保たれます。例えば、冷凍ほうれん草は旬の時期に生産するので、季節によっては生鮮のほうれん草よりもビタミンC量が多いということもわかっています。ラクで、おいしくて、健康にもいいと利用者が増えたので、今後もますますよい商品が開発されていくと思います」