賃貸物件を探す時、立地はもちろん、物件の設備によっても家賃は大きく変わってくる。多少の不便を我慢できれば、家賃もぐっと安くなりがち。たとえば「エレベーターなし物件」の場合はどうだろうか。1階ならまだしも、日々、階段を上り下りする生活に、どこまで我慢できるか。実際に住んだことがある人に話を聞いた。
ほぼ同じ条件で家賃が6000円違った
IT企業に勤務する30代男性・Aさんは現在、エレベーターがない物件の3階の部屋に住んでいる。選んだきっかけは何だったのか。
「以前はマンションの10階に住んでいました。エレベーターはあったのですが、80戸くらいあるのに1機しかなく、スピードが遅くて待たされることが多くて……。日常生活にストレスが溜まるようになったので、次に住むなら低層階か、7階以上ならエレベーターが2機ある物件にしたいと考えていました」(Aさん)
物件探しを始めたAさんは、築年数、立地、広さ、階数がほぼ同じ条件にもかかわらず家賃が6000円違う物件を発見した。違いはエレベーターの有無だった。
「階数は3階だったので、ギリギリ階段でもいいかなと。一応どちらの物件も内見してから、エレベーターなしの物件に決めました。家賃が安いうえに3階だと外出もスムーズ。ゴミ出しも楽になりました」(Aさん)
買い物はネットで注文することが増えた
階数が違えば住み心地も異なるようだ。メーカーに勤務する20代女性・Bさんは、立地や風呂・トイレ別の条件を重視した結果、エレベーターがない物件の4階の部屋を選択した。
「エレベーターがないので、引っ越しの時や家具の搬入なんかの時には追加料金を請求されました。それでも、物件には大満足しています。4階だと、毎日階段を上り下りするのはきついかなとも思いましたが、意外と問題ありませんでした」(Bさん)
ただ買い物に関しては、以前よりもネットで注文し、配送してもらうことが多くなった。
「やっぱり、ネットでの注文が増えましたね。近くにスーパーやドラックストアがあっても、お米や水はネットで注文して配送してもらいます。重たい荷物を運んでくれる配達員の人には頭が上がりません。日々の階段の上り下りを考えると、妊娠中や小さいお子さんがいる人も避けた方がいいかもしれませんね」(Bさん)