交通手段の一つとして便利なタクシー。しかし、担当ドライバー次第で“快適度”が変わるのも事実だ。プロのタクシー運転手である以上、それ相応の運転スキルや接客能力が求められるが、中には乗客ががっかりするような「ハズレ」のケースもあるようだ。実際に利用者たちが遭遇した「残念なタクシー」のエピソードを紹介する。
キャッシュレス決済が使えると書いてあったのに…
メーカーに勤務する30代男性・Aさんは、タクシーをよく利用するが、料金をめぐるトラブルに遭遇することも多いという。
「その日は時間がなかったので、近距離でも有料道路を利用することで時間短縮になるなら、構わずに使ってほしいとお願いしました。いざ高速に乗って、これで間に合うと思ったのに、運転手が降りるはずの出口を飛ばして……。こちらも車内でパソコンを開いて仕事をしており、周りの風景を見ていなかったため、気づくのが遅れ、間に合うはずだった会議に結局遅刻しました。しかも料金が正規ルート分だけならまだしも、こちらが言うまでメーターも止めなかった。その時点で普段の3倍の料金になってましたよ……。結局、正規ルート分の料金にしてもらいましたが、あの時のことを思い出すと今でも腹が経ちます」(Aさん)
タクシー業界にもキャッシュレス決済が普及しつつあり、現金を持たずに乗ることができるようになった。だが、それがもとでトラブルに発展するケースもある。Aさんが別のタクシーで遭遇した事件を明かす。
「今はタクシーでもキャッシュレス決済が普及してきて、便利になりました。でも、その決済用のタッチパネルが故障していたことがあったんです。降りるときになって決済ができないことが判明し、『現金で払ってほしい』という話になりました。でも、こちらもスマホで決済できると思いこんでいたわけなので、手持ちがない。深夜で、周囲にコンビニもないし、後日、請求書を送ってもらうよう名刺を渡しましたが、結局その会社からはお詫びということなのか、請求書は来ていません。キャッシュレスを過信していてもダメだなと思いました」(Aさん)