新型コロナウイルスの感染拡大によって、生活様式は大きく変わった。そんななか、コロナ禍によってアルコール量が増えたという人もいる。過剰な飲酒はアルコール依存につながりかねないが、そこから脱却するにはどうすればよいのか。38才・会社員女性の実体験をもとに、専門家がアドバイスする。
“昼シャン”でコロナ禍の不安を解消
もともとお酒を飲むのは好きでしたが、家でひとりで飲むことはありませんでした。というのも、コロナ前までは、仕事関連の人と頻繁に会食をしたり遊びに行っていたので、毎日が充実していたんです。
ところが、コロナ禍でそういった予定がなくなり、出社も禁止に。この先どうなるんだろうとか、誰にも会えなくて寂しいと思うようになり、そういったマイナスの感情を忘れるために、自宅でお酒を飲むようになったんです。加えて友達も、「リモートワークのよさは“昼シャン(昼からシャンパンを飲む)”ができることよね」などとSNSに投稿。たしかにリッチな“昼シャン”でもすれば、この不安で寂しい毎日を打破できるかもと思えるようになりました。
最初はシャンパン1~2杯だったのですが、アルコールが抜けると自己嫌悪に陥るので、次第に飲み続けるように。毎日のことなのでシャンパンはやめ、家計を考慮してハイボールやアルコール度数9%のストロング系酎ハイに切り替えました。これを週に2ダース飲み、さらに業務用のウイスキーや焼酎を、ロックであおるようになりました。
そんな状態が1年以上続いた後、コロナ自粛が緩和され、出社するようにとの連絡が。まず大変だったのが通勤。アルコールを過剰に摂取すると、筋力が落ちるそうで、自宅から最寄り駅までの600mを歩くにも息切れしてしまいました。さらに、立っているだけで尿もれが止まらない。骨盤底筋が完全に衰えていました。