貯蓄型に多い「お金が返ってくる」という説明もまた、言葉が不充分だ。オフィスバトン「保険相談室」代表の後田亨さんが解説する。
「貯蓄型はその名の通り、貯蓄をするように保険料を貯めていくもの。“少ない保険料で大きな損失に備える”という、保険の利点がないのです」
何より、払った保険料がそのまま貯蓄されるわけではない。商品によっては、大手ネット生保は保険料の約半分、大手生保は77%が、保険会社の取り分になるという試算もある。
「例えば外資建て保険のように保険料を運用する商品で毎月一定額を払い込む場合、初年度は保険料のかなりの部分が、営業担当者や代理店の販売手数料になります。しかも、投資信託では手数料が明示されているのに、保険はわからない。たとえ勧誘されても“しくみが不透明なのでやめておきます”と言って断った方がいい」(後田さん)
※女性セブン2023年3月30日・4月6日号