米国の金利が高い水準が続き、債券投資への注目度が高まっている。債券はどのような仕組みであり、どのように活用すればよいのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第36回は、「債券投資のしくみ」について。
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ここ最近、債券という言葉を聞くことが増えました。世界中を一瞬ヒヤっとさせたシリコンバレー銀行の破綻の要因も債券投資だったと言われていますし、国内では個人向け社債の発行が増加しているという記事を目にしました。良くも悪くも、かつてないほど債券投資に注目が集まっているようです。とはいえ案外、債券投資についての知識は周知されていないような気がします。
債券のしくみ
債券投資は、定期預金に似ています。最初から、期間と利息が決まっていて満期まで保有すれば基本的には、元本が戻ってきます。お金を預ける相手は、預金は銀行ですが、債券は国や地方自治体、民間企業など発行体と呼ばれるところです。債券投資は、厳密にはお金を預けるのではなく、お金を貸して、その見返りに利息を受け取るというしくみです。
債券投資では、基本的には期間終了まで債券を保有していれば、最終的には元本がまるっと戻ってきますし、保有期間中に利息を受け取ることができますので、比較的リスクの低い投資です。