「一丁目一番地」、「全員野球」、「えいや」、「よしなに」……昭和の空気感をまとった「おっさんビジネス用語」が、令和のいま、SNSでトレンド入りするなど、再評価されているという。若い世代には新鮮で、かつ緊張した場面が和やかになることも。あいまいな表現でありながらも、相手を不快にすることがないため、コミュニケーションの潤滑油になるというのだ。
たとえば、「『えいや』でやっちゃおうよ!」「あとはキミのほうで『よしなに』やっておいてくれよ」なんて言われると、思わずクスッとしてしまう。ただし、ビジネスのうえでは注意点もある。
「『おっさんビジネス用語』が注目されているからと、昭和の高度経済成長期やバブル時代の価値観を押しつけるとパワハラになる言葉もあるので要注意」と言うのは、コラムニストの石原壮一郎さんだ。
「いまの時代は、何気なく発したひと言に、『それ問題じゃないですか?』と、根拠を示す『エビデンス』や法令遵守を意味する『コンプライアンス』を掲げて問い詰められるケースがよくあります。
『昔はよかった』『いまどきの若者は』などと言うのも、『自分の若いときに比べて、いまの人たちはダメ』と相手を否定しているように受け取れるため、不快に感じ、『パワハラ』と取られることもあります。不用意な言葉を使って、『あの人はパワハラ言葉を使う人』と、後ろ指をさされないようにしましょう」(石原さん)
また、よく使うビジネス用語でも、使い方を間違えて赤っ恥をかくこともある。
次に挙げるのは、いろんな意味で要注意の言葉たち。うっかり間違った使い方をしていないか、振り返って見てみよう。