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株式投資、企業業績分析で見るべき8つのポイント 利益率より売上高に注目する理由

【3】営業利益

 営業利益とは一言でいうと、企業が主たる営業活動(本業とも呼ぶ)で稼いだ利益のこと。計算式としては、売上高から売上原価を差し引いた「粗利益」から、さらに「販売費および一般管理費」を差し引いて算出します。営業利益=粗利益-(販売費+一般管理費)で求めます。

 飲食店が料理を提供するために食材を仕入れるように、商売はまず商品の材料を仕入れて加工し、販売するのが一般的です。その際に、商品の売上高から仕入れ値を差し引いた額が「粗利(別名:売上総利益)」となります。

 しかし、売上を作るためには仕入れ以外にも様々な費用が発生します。そのような本業の活動のために使った費用を「販売費および一般管理費」といい、人件費・賃料・水道光熱費・消耗品費などが挙げられます。

 それらを差し引くと、営業利益が残ります。営業利益がしっかり残せていれば、持続的な商売ができているといえます。そのため営業利益が大きく伸びていれば、本業で儲かっているといえますし、逆に営業利益がマイナスであれば本業が厳しい状態と見ることができます。

 売上における営業利益の割合である営業利益率(%)も重要ですが、これは単に○%ならよいということではなく、業界ごとに水準が変わってきます。ですから、必ず同業他社や業界平均と比べて判断するようにしましょう。

【4】自己資本比率

 企業の総資産の中で自分たちが自由に使えるお金を「自己資本」といい、借り入れなど外部から調達したお金を「他人資本」といいます。自己資本比率とは、総資産に対する自己資本の割合を意味します。

 他人資本がいつかは返済しないといけないお金なのに対して、自己資本には返済義務がありません。この自己資本比率が高いほど、借金の返済で利益を圧迫することも少なくなります。

 自己資本比率が高いと配当の支払いなども自由度高く行えるため、会社の安定性を測る上で重要な指標の1つです。一般に自己資本比率40%が普通、60%を超えると高いといわれます。

【5】ROE(自己資本利益率)

 ROE(自己資本利益率)とは、投資家が出したお金に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す指標です。ROE= Return On Equity の略です。ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100で計算され、ROEの数値が高いほど経営効率がよく稼いでいると見られます。逆に経営効率の悪い企業は投資家から避けられやすく、特に米国株でその傾向が顕著に出ます。

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