【6】キャッシュフロー
キャッシュフローとは、その名の通り「キャッシュ(現金)の流れ」のこと。ある期間にどれだけの現金が流入・流出したか?という、実際のお金の流れを示します。キャッシュフローは以下の3種類に分かれます。
・営業キャッシュフロー
本業の活動による資金の増減のこと。これがプラスの会社は、本業が順調に行っているということであり、逆にいえばマイナスの企業は本業で苦戦しており、現金不足で苦しんでいることがわかります。企業として成り立つためには、原則プラスでないといけない指標です。
・投資キャッシュフロー
固定資産や株債券などを取得したり売却したりした際の現金の流れのこと。通常、営業活動を行っていくためには設備投資などの固定資産への投資が必要です。そのため、優良企業はマイナスであることが多いです(投資にお金を使った場合は、マイナスの表記)。逆にプラスの場合は、会社が持っている設備や、株・債券などの証券を売った金額が投資分を上回っているといえます。
・財務キャッシュフロー
キャッシュ(現金)の不足分を財務面からどう補ったのか?を表します。例えば、借入金や社債などで資金調達した場合、手元の現金が増えるため財務キャッシュフローはプラスになります。逆に、株主に配当を支払ったり自社株買いをしたり、借金を返済したりした場合は、現金が出て行くのでマイナスになります。高配当の優良企業は、この項目はマイナスであることが多いです。
一方で、積極的に成長を目指す企業は借入金などの資金調達も多くなり、財務キャッシュフローがプラスだと好材料視されることがあります。
【7】配当利回り
株に投じた資金に対し、1年間でどれだけ配当金を受けることができるか?を示すのが配当利回りです。配当金が500円で株価2万円の銘柄Aと、配当金が2400円で株価12万円の銘柄Bだとどちらが配当金を多くもらえるか、パッと見ではわかりません。そんな時に、投資した資金に対しての配当リターンを計算できるモノサシが配当利回りです。
計算式は、配当利回り(%)=1株の年間配当金÷1株購入価額×100となります。先ほどの例で比較すると
・銘柄Aの利回り=年間配当500円÷株価2万円×100=2.5%
・銘柄Bの利回り=年間配当2400円÷株価12万円×100=2%
となり、配当金額は低くても利回りは銘柄Aのほうが高いことがわかります。勘のいい人ならわかる通り、配当金が同じであったとしても購入株価が下がれば必要資金が少ないので配当利回りが上がり、逆に購入株価が上がれば配当利回りは下がります。