スマホがあればデジカメはいらない?
コロナ禍を経て生活様式が変わったことで、必要がなくなったガジェットもある。都内に住むIT関連企業勤務のBさん(30代女性)は、タブレット端末を使わなくなったと話す。
「コロナ前は、リモートで作業することもほとんどなく、会社からパソコンを家に持って帰ることはありませんでした。それで、家でちょっとした作業をしたり、資料を見たりするために、タブレット端末を使っていたんです。でも、コロナ禍になってリモートでの作業が増え、会社のパソコンを家に持ち帰るようになったら、タブレット端末を使う機会がまったくなくなったんですよね。そのまま今に至っています。
電子書籍や漫画はスマホで見ることが多く、わざわざタブレットを起動する必要もない。ノートパソコンを持ち歩くようになったので、スマホとパソコンがあれば、タブレットは必要ないと感じています」(Bさん)
スマホの性能が上がったことで、活躍する場面が減ったのが、デジタルカメラだ。都内の自営業・Cさん(30代男性)は、ミラーレス一眼カメラを所有しているが、もう何年も電源すら入れていないという。
「旅行が好きで、旅先での写真を取るためにミラーレス一眼を購入しました。最初はかなり使っていたんですが、最近はスマホのカメラで十分だと思うことが増えていて、いつしか旅行にカメラを持っていくこともなくなりました。ミラーレス一眼の場合、レンズを数本持っていくので、荷物も増えるし、そこそこ高価なものなので、扱いも慎重になってしまう。スマホなら手軽で、ササッとそれなりに良い写真が撮れるので」(Cさん)
ちなみにCさんは、レンズ一体型の高級コンパクトデジタルカメラも所有しているが、そちらの使用頻度も低くなっている。
「カメラの機能としては、スマホよりデジカメのほうが圧倒的に優れているのは間違いないでしょう。でも、撮った写真を見るのも結局スマホの画面で、デジカメで撮ってそれをスマホに取り込んで……という作業が面倒くさい。スマホだけで賄えてしまう場面が圧倒的に多いので、結局コンデジも使わなくなりました」(Cさん)