住まい・不動産

マンション管理組合にはびこる“迷惑系理事長”のイタイ実態 役員報酬を要求、総会で突然「緊急動議!」

5月、6月はマンション管理組合の総会ラッシュ

 そして恐ろしいのは、これからの時期、そうした迷惑系理事長の卵が続々と誕生する可能性があることだ。

 そもそも管理組合の役員は、通常総会において、「第○号議案 役員改選の件」といった議題にかけられ、承認されれば役員に就任することになる。そして役員の互選によって理事長などの役職が決定される。

 その管理組合の総会ラッシュがまもなく始まるのだ。総会の開催時期は、マンションのルール集ともいえる管理規約に書かれた「新会計年度開始以後○か月(2か月、または3か月が多い)以内に通常総会を招集しなければならない」という規定に基づいて決定される。

 たとえば、毎年4月1日~3月31日の1年間を会計年度としている管理組合があるとする。3月を決算月として、「新会計年度開始以後2か月以内に通常総会を開催」と管理規約で定めているのなら、毎年5月に通常総会を開催することになるし、新会計年度開始以後3か月以内なら、6月に開催といった具合だ。

 これは、企業や公的機関等が採用している会計年度に合わせているという説もあるが、現実的には新築マンションの引き渡しが人の異動の多い3月に行われることが多く、引き渡し後のきりの良いタイミングから管理組合会計の始期としているためであろう。

 つまり、通常総会の開催月と会計年度とは連動しており、これから1年でもっとも通常総会が開催される時期に突入するというわけだ。

 なお、会計年度については、法令等で何月から何月までの1年間という規定はなく、管理組合ごとに自由に決めることができる。

 マンションの管理組合運営に無関心な方も多いかもしれないが、総会の案内(議案書)が配付されたなら、自分の住むマンションの総会で役員改選の議題が上がっていないか、確認してほしい。そして時間が許すなら、総会に出席し、どんな人が次期役員候補でどんな理事長なのか確認してみてはいかがだろうか。

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