中国本土大手ファウンドリー(半導体受託製造)の「華虹半導体」が7月、上海科創板市場に上場する予定だ。同社公告によれば、国家集積回路産業ファンド2号が戦略的投資家として公募株式数の6分の1を引き受けるという。
国家ファンドがIPO(新規上場)に参加することで投資家集めは格段に楽になる。総額180億元(3600億円、1元=20円で計算、以下同様)程度の資金調達を見込んでいるが、そうなれば今年最大規模のIPOとなる。
同社は中国国内で中芯国際集成電路製造(SMIC)に次ぐ規模のファウンドリーで、自動車、電力設備(スマートグリッド)、医療機器、家電、IoT製品、各種ICカードなどに使われる埋め込み不揮発性メモリや、産業機械、白物家電、自動車などに用いられるNOR型フラッシュメモリ、EEPROMなどの製造受託を行っている。8インチ、12インチのシリコンウエハーを製造しているが、今回調達する資金のうち、製造設備(12インチ)増強に125億元(2500億円)、研究開発に20億元(400億円)を使い、残りを運転資金などに充当する計画だ。
1号ファンドは2014年に設立、すでに投資を終えている。現在投資期間にある2号ファンドは2019年10月に設立、資本金は2041億5000万元(4兆830億円)で、財政部、国家開発銀行、中国煙草など27機関が出資している。
直近の上場企業の決算書をみると、2号ファンドはSMIC、慧智微、興福電子、中船特気、燕東微といった有力な上場半導体関連メーカーの主要株主に名を連ねている。冒頭で紹介した華虹半導体だが、香港市場に上場しており、すでに2号ファンドの資金が入っている。つまり、国家集積回路産業ファンドが主要株主となることで半導体関連メーカーの本土、香港上場をリードし、加速しているのである。