強引に突っ込む、突然停まる…
メーカーに勤務する40代男性・Bさんは、カートの運転マナーを心配する。
「何台も連なっているので、全員が交差点を渡れるとは限らない場合があるんです。先頭のカートが青信号で通過しても、途中のカートが歩行者を優先させていると分断されちゃうし、途中で赤信号になることもある。そういう分断を避けるように、どのカートも全力で突っ走るのが怖いです。実際、先日、私が横断歩道を渡っていると、曲がってきたカートが突っ込んできて、すごく怖かったです」(Bさん)
Bさんはコロナ前から、公道を走るカートはドライバーにとっても厄介な存在だと感じていた。
「いきなり停まったり、急発進したりして、動きに予測がつかない。正直、カートを見かけたら、こちらから逃げるほどでした。車高が低いので、視界にも入りづらいし、危ないんですよね」(Bさん)
歩道の人たちに手を振りながら運転
金融機関に勤める30代男性・Cさんは、カートの“スタート地点”近くに住んでいる。外国人観光客たちのテンションの高さに「事故が起こらないといいけど……」と心配している。
「カートは車高が低くてヘルメットを着用していないうえに、ドライバーはむき出し状態。しかも車道を走りながら歩道の人たちに手を振ったりしていて、事故が起きないか心配になります。コスプレでテンションが上がっている人が多くて、周囲をバスや自動車が走っているということを忘れているような印象さえします。
歩道と車道がはっきりと分かれていない道では蛇行していることも多く、歩く側にとっても危険です。正直、カートはサーキット場とか、そういうところだけで走ってほしいです」(Cさん)
その安全性を懸念する声はありながらも、外国人観光客を中心に“日本での思い出作り”として高い人気を誇る公道レンタルカート。まだまだ議論すべきことは多いかもしれない。(了)