とはいえ、Tさんの面倒を見るようになってよかったこともあったという。
「私とTは40年以上関係が断絶していました。心の底でずっと、“このままでいいのかな”という思いが澱のようにたまっていたんです。それが解消できたのはよかったなと思っています」
本来はきょうだいの面倒は見ないでいい──しかし、そうも言っていられない事情が長谷川さんを縛り付けている。
【プロフィール】
長谷川純子さん/作家・イラストレーター。“ハセジュン”の愛称で、女性セブン『ピッカピカの投稿7年生』にて連載中。夫とふたり暮らし。父は13年前に他界し、80才の母、脳出血で半身不随になった独身の長男T(55才)、45才の次男(既婚)がいる。
※女性セブン2023年7月27日号