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【座談会】発達障害と診断されて人生が変わった女性たち 「『もしかして』と気づくことから新たな人生が始まる」

発達障害者の人の交流の場「Neccoカフェ」

発達障害者の人の交流の場「Neccoカフェ」

嘉:私が2015年に「発達障害当事者協会」を有志と立ち上げたのも、発達障害への理解が広がってほしいという思いが強かったから。発達障害は脳の特性なので、薬をのんでも訓練をしても、“普通”にはなれません。どうしてもはみ出てしまう。それに、発達障害は症状が画一的ではありません。同じADHDでもじっとしていられない人もいれば、ぼーっとして自分の世界に入り込む人もいます。ただ、共通しているのは、発達障害の人は孤立しがちだということ。

金:だからこそ、居場所が必要なんですよね。私が2011年にこの『Neccoカフェ』を立ち上げたのも、発達障害の人たちの居場所と発信の場を作るためでした。

菊:10年前、初めてここに来たときは驚きました。「私は発達障害です」と堂々と言えて、同じつらさを抱える人とつながれる場所がそれまでなかったから、生きる力になりました。私たちのような人が、のびのびと自分らしく生きられる社会のために、これからも発信を続けたいと思います。

嘉:いいですね。発達障害は、「もしかして」と気づくことから新たな人生が始まると思います。そのためにも、当事者としての声を届け、気づきを広めていきたいです。

【プロフィール】
金子磨矢子さん(69才)/Neccoカフェ、オーナー。50才で高機能広汎性発達障害と診断される。2011年に発達障害の人たちが気軽に集える「Neccoカフェ」を開店。厚生労働省から依頼を受け2016年に『発達障害者の当事者同士の活動支援の在り方に関する調査』レポートを制作。

嘉津山具子さん(53才)/発達障害当事者協会事務局長。短大卒業後、大手メーカーに勤務。40才のときにADHDと診断される。現在は親族の会社に勤務。発達障害の当事者として、SNSやイベント、ラジオなどで、薬や病院の選び方、トラブルの対処方法などの情報発信を行う(https://jdda.or.jp/)。

菊地栞さん(36才)/福祉施設職員。カフェ店員、地下アイドルなどを経て、23才のときにADHD、ASDと診断される。27才で結婚し、福祉施設職員や電話オペレーターなどの仕事を掛け持ちする。

※女性セブン2023年8月17・24日号

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