経済アナリストの森永卓郎さんも声を揃える。
「支給される年金の範囲内で暮らすスタイルを確立できれば、2000万円も要りません。しかし、都心に住んで働かずに趣味や旅行を満喫し、なおかつ100才まで生きれば6000万円あっても足りないケースもあるのです」
つまり、老後に必要な資金は人によってさまざま。“一定の金額に達するまでやみくもに貯金して、それを取り崩しながら過ごす”という老後の計画がそもそも間違っていると森永さんは続ける。
「まずは自分がどんな人生観を持っているのか、そしてどんな生活を送ればそれが満たされるのかを考え、そこから必要なお金を逆算する必要がある。いくら必要かを焦って考える前に“どんな生活を送るために”“どのくらい必要か”を突き詰めるべきなのです」
“老後”と一口に言っても理想のライフスタイルは人それぞれ。何才まで働くか、家族とはどうかかわるか、どこに誰と住むかなどによって、老後資金として必要な金額は変わってくることも覚えておきたい。
※女性セブン2023年9月21日号