「私はレモンサワー」「私は烏龍茶」　一段と進行する“とりあえずビール”離れ、背景にパワハラやアルハラ回避の思惑も

「お前が変なもの頼むから乾杯が遅くなる」

　IT企業勤務の30代女性・Bさんは、苦い経験がある。

「私はビールが好きではないので、一度、冬の日にホット烏龍茶を頼んでしまいました。すると温めるのに時間がかかるため、みんなの手元にはビールがあるのに、私のホット烏龍茶がこないせいで、なかなかみんなが乾杯できなくて飲めないという事態に。

　もちろん『どうぞ』って先に飲んでもらいましたが、『お前が変なもの頼むから、変な空気になるんだよ。こういうときは飲まなくても、とりあえずビールを注文しておけばいいんだよ』と当時の上司に睨まれたことがあります」

　では現在Bさんは、一杯目には何を飲むのだろうか。

「お店が忙しそうだったり、本当に面倒な時は、残す前提で『ビールでいいです』と言うときもあります。

　そうでなければ梅酒やレモンサワー、ハイボールを頼むことが多いですね。そもそもアルコールを飲まない『とりあえずノンアル』派の人も結構います。私もあまり飲みたい気分じゃない時や、出張などで翌朝が早い日はノンアルです。飲める人は好きなものを飲むし、飲めない人はノンアルで飲み会を一緒に楽しめばいいと思っています」（Bさん）