「とりあずビール」が1杯目として使える理由
とはいえ「とりあえずビール」にもメリットがある、という声もある。商社勤務の40代男性・Cさんが語る。
「特に人数が多い飲み会だと、みんな生ビールにすれば最初のドリンク注文で時間がかからないし、店側もすぐに持ってきてくれて楽なのは事実でしょう。ひと昔前だと、飲める人はビール、飲めない人はウーロン茶に固定された飲み会もありました。
ビールはどのお店にも必ずあるし、どんな食事とも相性が良い。安心感があって重宝されていたんだと思います」
では、Cさんはビールを1杯目に頼まない人に対してはどう思っているのか。
「私はビール好きだから『とりあえずビール』に抵抗感はないですが、飲みたいものを飲むのはいいことだと思います。私もホッピーやハイボールから飲むこともありますよ。周囲では、ビールの糖質やプリン体が気になるからとハイボールやレモンサワーを頼む人が増えました」(Cさん)
多様性が尊重されるなか、最初の1杯もそれぞれがおいしいと思うもので乾杯する時代が到来しているようだ。(了)