いまや恋人や結婚相手探しのツールとしても活用されているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。出会いをもたらすきっかけになることもあるだろうが、他方でSNSによって“恋愛困難”に陥ってしまう若者も少なくない。そうした要因の一つとして指摘されるのが、SNSの“恋愛指南系アカウント”だという。
閲覧履歴から恋愛指南系アカウントばかりが表示され…
実際に恋愛指南系アカウントの中毒になっていると語るのは、都内の有名私立大学に通う女子大生・Aさん(20歳)だ。
「少し前までインスタグラムは『映え』系の写真を載せて、おしゃれな暮らしをアピールするようなSNSでしたが、今ではそういう風に使っている友人は少ないです。主にストーリー機能で、24時間で消える画像をアップして終わり。私も、情報収集を中心に利用するようになりました。そのなかでもよく見てしまうのが、恋愛指南をまとめたアカウントです。
たとえば、『彼氏に愛される彼女のポイント5選』、『飽きられない彼女になるための口ぐせ5選』とか、そういうまとめ情報専用のアカウントです。なかには、『彼氏をよろこばせる夜のテクニック5選』のような、ちょっと大人向けのコンテンツもあったり……。
はじめは興味本位で見ていたのですが、閲覧履歴からおすすめコンテンツがこういった指南系アカウントに埋め尽くされるようになり、気がつけばそれを見てしまうようになりました。彼氏と恋愛のことでうまくいかないときには、ここに書いてあるとおりに振る舞って、結果的に『重い』『お前の本音がわからない』などと言われて振られてしまいました。また初デートをする際には、書いてあることを保存して、チェックしてから会話をしたり……。完全に縛られちゃってますよね」(Aさん)
Aさんが述べるように、レコメンド機能によってSNSでは同じ傾向のコンテンツがユーザーの目に触れやすい仕組みになっている。これが、いわゆる「フィルターバブル」現象をもたらしてしまう。