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あまり評判の良くない「外貨建て貯蓄型生命保険」 今なら「高金利をロックできる」「死亡保障に高レバレッジ」で意外と悪くない選択肢に

富裕層の相続税対策にはメリット

 さらに、手数料の高い外貨建て保険で貯蓄と保障を同時に実現するくらいであれば、別々に用意したほうが合理的ではないか、という意見は一定の説得力があります。

 例えば、上記の30歳男性の例のように、1000万円分の保険に入って4340万円分の死亡保障を用意するくらいであれば、1000万円は自分で株式インデックスファンドなどで運用し、掛け捨て保険で4340万円分の保障を用意する、といったイメージです。

 そして、現在の金利をロックするということは、将来的に金利が上がってしまった場合に非効率になってしまうケースもあります。

 外貨建てのため当然ですが、為替リスクもあります。購入時よりも円高になればリターンも減るということをしっかりと把握しておきましょう。

 ちなみに念の為ですが、私は貯蓄型保険をお勧めしているわけではありません。基本的に資産形成層は、貯蓄型保険に入る必要はないと思っています。保障は掛け捨て保険でカバーし、運用は自分でネット証券で行えば十分です。

 あくまで「利率やレバレッジなどの条件が良くなっている今だからこそ保険のメリットが大きくなっていますよ」という話です。そのメリットを享受できる層をあえて挙げるとすれば、まとまった資金を投下できる富裕層でしょう。

 特に地主や未上場企業オーナーなど「自分に万が一のことがあった際に、流動性が低い資産ばかりが遺産となってしまい、相続人が相続税を支払うのに苦労する」と思われる富裕層は、このレバレッジ終身保険がハマる可能性があります。

【プロフィール】
ようへい/独立系ファイナンシャルプランナー。個人の資産運用を本業にして10年以上が経ち、これまで1000名以上の家計管理に対応。特に純資産数億円~数十億円の富裕層を数多く担当している。金融系YouTubeチャンネル「元証券マンの誰でもできる貯金の話」は開始1年4ヶ月で登録者10万人を突破。

『元証券マンが教える 利回り18.5%を実現する米国債投資』(KADOKAWA)より一部抜粋して再構成

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