中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

株式投資で「予想が当たったためしがない」50代男性が痛感する才能のなさ 「五輪フィーバーで電通!」「煽り運転対策でケンウッド!」の思惑外れ

まさかアクリル板を作る会社の株が上がるなんて!(写真:イメージマート)

まさかアクリル板を作る会社の株が上がるなんて!(写真:イメージマート)

まさかアクリル板を作る会社の株が上がるなんて!

 しかしながら新型コロナウイルス騒動でアクリル板を作る会社の株価が一時期上がったのは、「さすがにそんな予想できねぇ~」と驚きました。まさかウイルス対策でアクリル板がバカ売れする日が来るなんてことは、想定の範囲を大きく超えていたからです。

 こうして過去の経験を書いてきましたが、そうはいってもいまだに「これからの社会の風潮はこう変わる! だからその関連株は上がるはずだ!」なんてことを思ってしまうわけです。

 たとえば外国人観光客に人気の北海道・ニセコでは人手不足のため飲食店やホテルのバイトが深夜は2000円を超えたりする、という報道を見ました。すると、「ニセコで事業を展開しているホテルチェーンの株がいいのか?」などと考えてしまう。あとは全般的に外国人観光客が今後も増加することが考えられるだけに、「鉄道会社や外国人に人気のチェーン店の株もいいのでは?」……なんて考えが浮かんでくる。

 しかし、世の中何が起こるか分からないし、何が起こらないかもわからない。となれば、自分の才能のなさと嗅覚の鈍さを理解したうえでコツコツとやっていくしかないのかな、と思います。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など多数。最新刊は『日本をダサくした「空気」』(徳間書店)。

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