4月の新生活を前に、新居への引っ越し計画が本格化するこの時期。引っ越し日に向けて、業者選びや荷造りなどさまざまな準備に追われるなか、可能な限り安く効率的に済ませたいのは誰しもが考えるところだろう。しかしそれがアダになったり、想定外の事態が起きることもあるようだ。引っ越しで後悔した経験があるという人たちに、失敗談を聞いてみた。
真っ先に聞かれたIKEAの家具の有無
メーカー勤務の30代男性・Aさんは、「初めて業者に見積りを取ったら、驚くことの連続でした」と言う。
「当時、一人暮らしで2回目の引っ越し。前回は何もわからず、大手1社の一択で決めてしまい、友人と引っ越しにかかった金額を話していた時、『高っ!』と驚かれたことがあったので、今回は複数社に見積りを取ることにしました。
ネットの引っ越し一括見積りを初めて利用したら、速攻かつひっきりなしにあちこちの会社から電話がかかってきてパニックに……。しかも堂々と『他の業者さんでいくらって言われました? うちはそれより安くします』とか、張り合ってくるんです。驚きました」
なんとか業者を数社に絞り具体的な見積りがスタートしたものの、そこで想定外の質問をされ驚いたという。
「複数の業者から、真っ先にIKEAの家具の有無を聞かれました。僕はIKEAのベッドを使っていたのですが、そのことを話すと、分解する必要があるかどうか聞かれるんです。それで、おそらく分解しないと運べないことを説明すると、『うちでは取り扱えない』と断られたり、『追加料金がかかる。かつ、補償はできない』と言われたりしました。
なぜそんなにIKEAについて聞くのかと質問してみたところ、どうやらIKEAの組み立て家具の多くが、分解・再組み立てが難しく壊れやすいため、引っ越し業者として責任が持てない、というのです。そもそもが安いベッドなので、それに手間やお金をかけるのも面倒になり、結局ベッドは処分して買い替えることにしました」(Aさん)